スポンサーサイト

--. . --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

リーダーの資質

2010. . 11

 3月になったが、なかなか暖かくならない。再来週には例年通り春物に着替えてゆく予定だけれど大丈夫だろうか。
 今朝、立ち寄ったカフェでみた男性、僕と同世代だったと思うが、彼のコートが良かった。明るいグレーの、すごくざっくりした大柄のヘリンボーン、ダブルのコートである。脱いだら、これも明るいグリーンのクルーネックのセーター、コーデュロイのパンツにスエードのフルブローグ、いやはやなかなか年季の入ったお洒落である。コートはラルフ・ローレンかな、と思ったのだが、椅子にかかってちらりとみえた裏についていたブランドロゴはSHINANOYA とあった。柔らかく着心地の良さそうな素材だった。ひと様のものでも、良い服をみると良い気分である。
 僕はそんな風に、気楽に、着る物のこととか、食べ物のこととか、そんなことだけ考えて良い気分で一日を過ごせたら本当は一番幸福なのだろう。
 
 まあ、そうも言っていられないのが世の中である。

 

          
                                                     パパ、サル 

                    
 僕と同じ年に生れた、パパンドレウは、前回も書いたギリシャの「危機」にあたって、先日来、フランスでサルコジと、ドイツでメルケルと会い、協力の約束をとりつけた。「支援をお願い」したのではない。EUとしての協力を図ったのだ。そして続けて、ワシントンにまで出かけ、オバマ大統領と会い、CDSの規制を訴えた。当然ながらオバマは前向きだったと報道されている。前回のブログでも書いたが、ウォール街の投機屋たちが、このCDSを悪用して、ギリシャの債務コストを大きく引き上げたのだ。これはもちろんパパンドレウだけが言っているのではなく、フランス、ドイツをはじめユーロ・グループ全体の認識であり、彼らは皆ウォール街に対する「規制」を厳しくし、もっと「取り締まる」べきだと訴えているのである。

 

      

                 パパンドレウ

              
 国内で、自らの支持基盤であった労働者たちとその組合の激しい抵抗にあい、国外からは「緊縮財政」の強いプレッシャーを受けつつ、とにもかくにも、この政治家はやるべきことを力を尽くしてやっていると思う。前のブログに書いた通り、今回の「経済危機」の責任は彼には無く、まして労働者たちにも無いのだ。どこかの国の政治家のように「痛みに耐えろ」などと一方的に云う訳にはいかないのである。追求するべきをしっかりと追及する方向を示さなければ、国民もEUの他国も納得しない。苦しいところだろう。しかし、彼の動きをみていると、政治指導者、リーダーとしての資質はかくあるべしというものが確かにうかがえる。父も祖父もギリシャを背負った政治家であったまさにエリートであるが、駄目な「世襲政治家」などではない、国家と国民に奉仕する気概をもった本当のエリートである。同世代の人間として頭が下がる思いがする。

 折りしも日本では、「核」と「沖縄」についての「密約」がついに明るみに出た。ずっと言われてきたことではあるが、今更などとは言うまい。
 4つの密約のうち、特に60年安保改定時にかわされた「核を積み込んだ艦船の寄港と通過」については、もともと冷戦下でもあったし、デリケートな話である。ときの日本政府にしても米軍にしても「(核を)積んでいる」と明らかにしてしまったら、日本に寄れない、通れない。対外的にはっきりと「積んでいない」としてしまったら、冷戦下、戦略上何の抑止力ももたなくなってしまう。そういうなかでの「やむをえない」選択だったのかもしれない。まして敗戦国と戦勝国との交渉である。どうしようもないことも多々あったろうと思う。しかしながら、実際、騙されて危険な状態に置かれていた佐世保や横須賀の市民、また沖縄の人々にしてみればたまったものではないだろう。怒りは当然である。政府は冷戦終結後、アメリカで文書が公開されたり、外務省のかつての責任者が発言したりしても、「密約など無い」と言い続け、嘘を付き続けたのだ。さらに、72年沖縄返還時の密約にいたっては、どう考えても嘘をつき通したのは国家のためではなく、自民党政権の保身のためでしかない。
 僕は、国家の外交に、機密や密約というのは在りうると思う。昔からそう思っている。そういうと「Alex君はベトナム戦争反対のデモにも行くし、掛け声は安保粉砕じゃないか。左翼じゃなかったのか。」とよく言われたものだ。しかし、時間軸でみて、課題としてある反戦、反権力の闘いの話と、現実にある国家間の外交の話は別なのだ。ただし、今回も言われている通り、一定の時間がたてば公開される前提の秘密でなければならない。でなければ緊張感のないものになり、1政党やときの権力者の都合だけで外交が行われてしまう。いずれ公開されるのだということになれば、秘密を作るには作るなりの正当な根拠、その時に秘密にすることが国益にとって正しいという理由が必要になるわけだ。
 
 先般、TVドラマで「坂の上の雲」をやっていた。今であれば、ポーツマス条約でどうしてあれだけしか取れなかったのだといって怒る国民はいないだろう。しかし、当時はいた。やっとの思いで「勝利」した日露戦争に多大な犠牲を強いられた国民はポーツマス条約に納得せず、「日比谷焼き討ち事件」を起こし、関わった小村寿太郎全権大使の家庭は崩壊した。だが、明治政府にとってもともと日露戦争は「長引けば負ける」戦いであり、旅順戦と日本海海戦での勝利だけで一気に外交交渉に持ち込むのがもっとも「国益」にかなう戦略であった。そのために、アメリカに特使を送り、はやばやと外交交渉をまとめる、戦後処理まで見通したそれは戦略であった。当時の国家のリーダーたちはそれなりだったのであろう。

 今回、この「密約」については、さらに全容を明らかにして欲しい。特に冷戦終結後も自己保身のために嘘をつき続けた政治家たちなど本当にリーダーとしての名に値しない、ただの恥知らずである。歴代総理を国会招致するそうだが、徹底的に追及して欲しいものである。
 最近では、安倍や麻生が「密約は無い」と言い切っている。ことここに至って今度は「自分は知らされていなかった」といい始めた。要するに、まだ嘘をつき続けるつもりなのか、彼らが「政治主導」で「使う」と言っていた官僚たちからもまともに相手にされていなかったのか、どちらかである。

 世界をみても、日本の現代史をみても、つくづく、僕たちは最低の政治家たちとつき合わされていると思ってしまう。
 なかなか、ひとり気楽に日々を過ごせないわけである。

 













スポンサーサイト

comment

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://alexisy1789.blog44.fc2.com/tb.php/85-acb7ad28
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。