スポンサーサイト

--. . --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

コードヴァンを磨き上げる・・・

2009. . 06

 先日、村上春樹の最新作「1Q84 ]を読んでいたら、「よく磨かれたコードヴァンの靴」というのが効果的に登場した。思うところがあった。で、また靴の話。

 

 日本の夏はどうしても蒸れるので、僕は秋冬に履く事にしているのだが、コードヴァンは確かにしっかり磨き上げて履きたいものだ。小説では黒だったが、僕はバーガンディのシェル・コードヴァンの味わいが好きで3足ほど履きまわしている。すべてアメリカ製だ。かつては、アメリカ製のコードヴァンの靴というのが、一番お洒落だったものだ。

 秋冬にはスエードのブーツなども愛用するのだが、歳をとってきて、くすんだものばかり身につけていると、なんとなく全体にますます老け込んでくる気がする。足元を輝かせたいと思い、ぴかぴかに磨きこんで光らせた靴を出してみた。

  プロフィールに書いたが靴磨きは大好きだ。新聞紙を広げ、ツリーをいれた靴をていねいに磨いていく時間はいいものだ。もちろんBGMつきである。余計なこと、嫌なことなど忘れてしまう。

 

                          靴3    

 

 写真の2足のコードヴァンの靴。左は誰でも知っているオールデンのコードヴァン・チャッカーブーツ、ホーウィン社の最高級コードヴァン使用、#1339。もうなかなか手に入りにくくなっている。オールデンのコードヴァンの供給が間に合わないようだ。世界的な人気である。10年以上前から、パリやミラノのセレクトショップでも、このオールデンのブーツやローファーを売っていた。特にコードヴァンはいい値段がついていた。日本と変わらず10万円近い価格だった。 ヨーロッパでも、お洒落な奴がこのアメリカ・ブランド、オールデンのコードヴァンをこぞって履いているのだ。クラシックなスーツやジャケットでも、デニムでも、ヨーロッパの男のスタイルにオールデンは完全に溶け込んでいる。ちなみにアナン元国連事務総長はブリオーニのスーツにオールデンのコードヴァンのダービーを合わせていた。

 このブーツはまだ新しい。だがとなりのフローシャイム・インペリアルのウィングチップは30年前から履いている古いものだ。もう現在は製造されてもいない。30年前といえば、僕はまだブルックスやJ.プレスのフラノのNo.1サックスーツを着ていたものだ。スーツ、ジャケットのシルエットは、その後少しずつ、ウェストを絞ったものに変わってくる。数年後、日本で展開が始まるラルフ・ローレンのツイード・ジャケットが素晴らしく、何着か購入した。映画で観た、シェトランドのセーターとチノ・パンツを合わせるウディ・アレンの着こなしが良かったので影響されたものだ。当時の僕の収入では結構響いたが納得していた。オールデンは当時はまだブランド展開していなかった。アメリカでもブルックスの別注を受けていただけであった。だからコードヴァンといえば、このフローシャイム・インペリアルのものが一番であった。アメリカ製らしく、ごついシェイプにトリプルソール。それにしてもさすがである。30年履いて、今でもびくともしない。

 

                     靴2_edited-1      

 

 さて、こちらの2足はコードヴァンではないが、よい光沢があるので同じ目的で出してきた。左のチャーチは「ブック・バインダー」仕上げでよく光る。103ラストにハーフブローグを打った珍しいものだ。右のラルフ・ローレンはなんと本物のクロコダイルである。当たり前だがいやらしいくらいよく光る。ちょっと贅沢かなと思ったが、歳もとったし、たまにはこのくらい派手でも良いと思って入手したものだ。どちらもフラノやツイードに良く会う。コードヴァンに負けない光沢である。

 

                    靴1_edited-1     

 

 この左のコールハーンもまたコードヴァン、もちろんナイキ買収前の20年前のものだ。当然アメリカ製である。当時のコールハーンは、すべてアメリカ製ハンドメイドであった。こんな靴ももう手に入らない。先のフローシャイムもコールハーンも、今はアジアでの生産がほとんどだ。右は秋冬、もっとも出番の多いクロケット&ジョーンズのウィングチップ・ダービー、ロンドンへ行った時、ジャーミン・ストリートの店で求めたが、ハケットの別注品だった。こちらはカーフだが、10年間、磨きこんで履き続けたらいい色に変わってきた。

 

 コードヴァンはますます貴重になり、価格も高くなってしまった。ジャストサイズの靴を探すのも難しくなってきたようだ。

 買い物など考えず、20年、30年と大事に磨きこんできた靴を、まだまだずっと履いていこうと思う。

 それでもまったくOKであるどころか、年月と共にますます味と光沢が出てくるのがコードヴァンの良いところだ。これはコードヴァンに限らないが、僕の経験上、良い靴は10年履いてから後が勝負だ。自分の好みの色目に少しずつ変わってきて艶も出てくる。磨くのが楽しくなってくる。

  渋いフラノやツイードの足元に磨きこまれたコードヴァン。男のお洒落は現在のテーラードのスタイルが定着した1920年代くらいから、基本的にはまったく変わっていないようだ。ロンドンでもパリでもミラノでも、そしてニューヨークでも、僕は同じようなお洒落な男たちを見てきた。

 

 

 

 

 

 

 

   

 

スポンサーサイト

comment

Darth Vader
数年後(1983〜85年頃?)、日本で展開が始まるラルフ・ローレン…➡
ラルフローレンの展開が始まったのは1977年です。ブルックスブラザーズの上陸は1979年で。ちょっと時系列がおかしいような。

オールデンは当時はまだブランド展開していなかった。➡1980年より以前からビームスやシップスで扱ってましたけど?



2014.05.12 13:15
-
Darth Vader さん
コメントありがとうございます。
僕が、ラルフの登場を遅れてキャッチしているんでしょうね。恐縮です。
オールデンもきっとそうですね。僕がシップスでみたのは80年代になってからだったような気がします。遅れてますね。(笑)。
しかも、書きましたように、ヨーロッパのセレクトショップやFacconableのショップでみて、「お、こっちでも流行ってるんだ。」などと思ったのが90年代ですから、相当遅れているようです。いやはや。
これからも、いろいろ教えてください。
2014.05.13 12:45
Darth Vader
コメント、痛み入ります。
こちらこそよろしくお願いします。

77年頃のポロbyラルフ・ローレンのキャッチコピーは、「友よ、きみこそポロにふさわしい」でした。
当時53000円で購入した紺のブレザー、今も大事に保管してます。

ちなみに、ポール・スチュアートの日本上陸も同じ1977年ではないかと。当時は「三峰」が扱っていました。
2014.05.13 14:58
alexis
> Darth Vader さん
> 早速ありがとうございます。お歳を存じ上げませんが、お洒落ですね。77年で、53,000円のブレザーということは相当高価ですね。確かに、当初、ラルフローレンは、今とは違う印象で、他と比べて高価なブランドでした。僕は遅れて80年代に入ってからでしたが、銀座コアビル2階に「ロータリーハウス」というのが出来まして、(テイジンメンズショップの支店だったのですが、ポロ、ラルフローレンの専門店としてスタートして、当時の大石店長の趣味でインポートものやら、マーガレット・ハウエルまで揃えるという粋なことをやり、いい店でした。)そこで、初めてのダブルの紺ブレザーを求めました。続けて何回かツイードのジャケットを求めました。どれもまだ持っています。ちなみに、ハウエルのダブルカラーのシャツは当時インポートしかなく3万円しました。僕はビームスでみてその美しさに驚き、それからそのロータリーの大石店長が、ハウエルのダブルカラーの白いシャツに同じくハウエルの細いタイを合わせ、その上にラルフのツイードジャケットを着るという、自由で粋な着こなしに痺れて真似したものです。
>
> なんだか、こういう昔話は楽しいですね。
> ポールスチュアートは三峰の頃はそれほどでなかったのですが、ジャパンが出来、銀座に店が出る話がのぼり始めると、当時、テイメンの人たち、出入りのアパレルの男の子たち、みんなすごく警戒し始めました。(笑)それはそうですよね。強烈なコンペティターですからね。買う側は楽しみが増えるだけですが。あの銀座店の水木さん(のちの原宿店長)にもずいぶんお世話になりました。僕は83年に外資系に転職し、毎日スーツを着る仕事だったもので、何回かポールスチュアートのスーツを求めました。既製品なのに、きっちりと身体に合わせて調整してくれるのがよかったのと、当時、ナチュラルショルダーで、ウェストを絞ったスタイル、というのが、ポロかポールスチュアートしか当時みつからなかったわけで、そういうスタイルで行きたかったんですね。で、確かスーツはだいぶポールのほうがポロより安かったように覚えています。で、英国出張があると、靴だけは頑張ってチャーチ買いました。
> まあ僕も懐かしい思い出です。
>
> Darth Vader さん、ぜひ何か楽しい話聞かせてください。
2014.05.16 14:24
-
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2014.05.26 18:36
Darth Vader
少し間が開いてしまいましてすみません。きのうきょうといきなりの猛暑ですが、いかがお過ごしでしょうか。

貴プロフィールをロクすっぽ拝見もせず投稿して、今、ちょっと後悔してます。暗闇でケンカを売った相手が、明りの下に出てみたら身長2mNOプロレスラーだった...。そんな感じ。キレイどころを40足御所有とは恐れ入ります。
クロケットやチャーチ近辺ならまだ戦いようもありますが、ジョンロブとかウェストンなどはドの付く重力級にて敵うべくもなく。
ロータリークラブは当時(1979、80年頃)時々見学させてもらってました。あそこってpoloの専門店だったのですか。知りませんでした。
仰る通り、当時のpoloは高級品という感覚でして、一般のスーツが39,000円とか48,000円の時代に、ポール・スチュアートが68,000円、poloはさらに上の88,000円という価格が記憶に残っています。やっぱ高い代物だったんですよね。超ロー・ツーで間隔の狭い(9cm)独特のレイアウトのフロントボタンや、打ち合わせ(重なり)の深いサイドベンツなど、独特のディテールてんこ盛りに「これぞホンモノ!!」と感銘を受けたものものでした。
poloの靴は日本製靴(リーガル)が作っていて、明るい茶系(黄色っぽい色、なんとか言う名前があるはず)の、やたらとタッセルがデカいスリップオンを25,000円で購入しましたが、3年したら小指のあたりが破れてしまい捨ててしまいました。そもそも手入れが悪かったのもあるんですね。ケアについては今以上にド素人でしたから。靴に罪はありません。
ポール・スチュアート・ジャパンが倒産しちゃったことは最近知りました。やっぱり売れなったんですかね。「ウチはこうだからね」「ヨソとは違うんだよ」的な、やや上から目線のところもありましたし(S店長は腰が低くて爽やか系のナイスガイでしたが)。それとも、バカ高いロイヤリティーに耐え切れなくなって来たってことなんでしょうか。
最近、変な模様をウリにしてますよね。あそこ。

最近、靴の「噛みつき」退治にアタマ痛めてます。
ではまた。
熱中症にお気を付けください。
2014.06.01 19:00
alexis
> > Darth Vaderさん、
> > またコメント、ありがとうございます。懐かしい話が聞けてうれしいです。当時のPoloは、高かったけど、本当につくりが良かった。ツイード・ジャケットの素材ももちろん。BDシャツも、オックスフォードの打ち込みが強くて、持つと重く感じるくらい。ポケットがなくてポニーマーク、いやはや、懐かしいです。
> > ところで、ポールスチュアートジャパンって倒産したんですか? いやはや、銀座店がクローズして、今やなんとCartier が入っているのは知っていましたが。アパレル全体が大変な時代なんですね。紳士服は特に。
> >
> > 暑い日が続きますが、ご自愛ください。
> >
> > これからもよろしくお願いします。
2014.06.03 10:48

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://alexisy1789.blog44.fc2.com/tb.php/59-8291ed76
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。