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ゴールデンウィーク、デニムとローファー

2009. . 27

  さあて、ゴールデンウィークだ。僕は、仕事柄若いころはこの時期休めない事もあったものだが、このごろは努めて人並みに休むようにしている。

 今日は前から書きたかったけど他のことが気になりすぎてなかなか書けなかったファッションの話。軽くて愉快だ。

 何が書きたかったかというとデニムの話。この季節、女がデニムを穿いて街を闊歩するのを観るのは良いものだ。僕もオジサンだね。アーウィン・ショーの有名な短編に「夏服を着た女たち」というのがあるけれど、僕にとって、あの主人公が眼を奪われる「夏服」が春のデニムというわけだ。確かにデニムというのは真冬は寒々しいし、夏は暑苦しい。でもとにかく、女優だってジーンズが似合う女優は素敵なものだ。マリリン・モンローといえば古いが、やはり史上もっともブルージーンが似合った女優だろう。「荒馬と女」のときのリー・ストームライダーを羽織った着こなしも忘れられない。僕はジェーン・バーキンが好きだが、60年代から現在までずっと、彼女はいつでも粋にデニムを穿きこなしている。パリ、バスティーユのオペラ座で彼女を見かけた事がある。中休みの時間、皆ロビーに出てきてシャンパンなど飲むわけだが、当然皆ドレスアップしている。彼女の連れの男性もきちんとジャケットを着てタイを締めていた。だが彼女はデニムだった。他ならぬジェーン・バーキンその人だから、そんな場所ででも許される着こなしがあるのだと思った。おなじみの、MSFのステッカーを貼った、ずたずたになった「バーキン」を肩にさげていた。

 

 さて、女の話はまあいいとして自分の話。ゴールデンウィーク、デニムを穿いて、ボサノヴァなど聴いて、リラックスしたいものだ。僕は長くデニムといえばリバイス、それも501と決めていたものだが、昨今は良いものがたくさん出ているので色々と手に入れては楽しんでいる。もう501もMade in U.S.A.でなくなってしまって、かつてのような夢は無い。ここでアメリカ繊維産業の空洞化の話になるといつもの評論になってしまうのでここまで。今気に入っているのは、ヤコブ・コーエンのものだが、軽くてなかなか良い味である。僕たちの世代の男はいくつになってもデニムを穿くだろう。ただし、ここで若者と違うのはスニーカーを履いてしまうと少し情けなくなってしまうというところだ。ブーツも良いのだろうが日本の天気では蒸れる。僕は裾をほんの少しロールアップして、ローファーを履く、というのが若い頃から好きで、今でもこだわりがある。

 プロフィールに書いたように、僕は靴オタクなのでそのローファーにもさらにこだわりがある。スーツに合わせるレース付きの靴ほどの数はないがやはりそれなりの気は遣っている。A/Wはオールデンやウェストンも良いがS/Sは軽いこの2足でいこうか。ジョン・ロブとコール・ハーン、どちらも15年選手だ。

                       IMG_0286_edited-1.jpg

    左の コンビのローファーは、コール・ハーンがまだナイキの傘下に入る前のクラシックな傑作だ。当時のことだから当然Made in U.S.A.だ。作りも良い。15年位前に一目見てコンビが粋で気に入って入手した。このデザインはすぐラルフ・ローレンがコピーして自分のコレクションで発表する。その頃、僕はローファーといえばアメリカ製と思っていた。20代になりたての頃だからかなり昔、35年以上前、僕が買った初めてのアメリカ製ローファーはスコッチグレインのBass-Weejunsだった。当時、国産「リーガル」のローファーが3000円台だった時、バス・ウィージャンは10,000円以上もした。(当時はBassも当然アメリカ製だった。)アルバイトした金で何とか手に入れたものだ。僕はその20代の頃、初めてパリに行くのだが、その時もリーのホワイトジーン”ウェスターナー”にそのバスのローファーを合わせて、ひとり、70年代パリの街を歩いた。

 このコンビのコール・ハーンはデニムに黒のポロシャツなど着た時に結構重宝してこの15年以上ずっと愛用している。

 右のジョン・ロブも思い出深い。これも古く、まだジョン・ロブの既製靴がエルメスのブティックで売られていた頃のものだ。ロゴも John Lobb Paris と金文字で入っていて、現在とは少し違う。僕は毎年のようにパリに行くが、この頃はその度にサントノレのエルメス本店を訪れ、ジョン・ロブを買うのが楽しみだった。勿論通常はローファーでなくキャップ・トーなどのスーツに合わせるレースのついた靴を買っていたのだが。愉快だった事がある。このローファーを買った時だったと思う。僕の顔を覚えていてくれたジョン・ロブのハンサムな店員が、僕がエルメスの表の入り口から入った瞬間に、「ムッシュー!」と叫んで奥から迎えに出て来てくれたことがあったのだ。そこから、あそこのエルメスへ行く人はご存知と思うが、左側のスカーフやアクセサリーなどの売り場、そこに群がっている日本の妙齢の女性たちの「アイツ、何者?」というような視線を一身に受けつつ、彼に導かれるまま、奥のジョン・ロブの並ぶ小部屋のソファにどっかりと腰をおろしたものだ。何しろ、ブーツを求めようとしたら「愛馬の毛色」を訊かれたというエピソードのある店である。それなりの品格がある。僕も初めての時は緊張した位だからこのときは照れたが嬉しかった。ゆっくり試し履きして買い求める。彼が靴べらを出してくれて足を入れる。「シュッ」という音がして足が入る。いつもいつも嬉しい瞬間だ。この淡いマホガニーのローファーはすごく柔らかい。ジョン・ロブならではの贅沢な皮である。求めてから15年以上たつのに初めの柔らかさのままだ。

 

 というわけで、こんな古くて懐かしい2足が今年もデニムとともに出番である。 ビリー・ワイルダーはローファーをコレクションしていたそうだが、もともとこの種の革靴には男を夢中にさせる何かがある。さらに、ローファーの場合、レースの靴と違い、どことなく自由なくだけた雰囲気がある。スーツに合わせられないところがかえって良いのだ。この2足もまだ当分長持ちしそうだから、まだまだ楽しみである。

 

 ゴールデンウィークにデニムとローファー、僕のひとりよがりの贅沢な休日である。

           

                  

 

 

 

 

 

 

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