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高校生活動家リユニオン

2012. . 10
 直後に出国してしまったために、ブログにつけるのが今日になってしまった。
 
 7月28日に、小林哲夫氏「高校紛争1969-1970」の出版を祝う会が行われ、全国の元高校生活動家が集まることとなり、70人あまりの盛大な会となった。
 当時の朝日ジャーナル記者、豊田充氏や、御厨貴氏なども参加し、小池真理子さんからは、高校生運動がなかったら作家としての現在はない とのメッセージが届いた。
 
 当時の高校生活動家というのは僕と同じ世代だから、皆ほぼ還暦前後である。前に書いたが、学校側の対応、権力の弾圧によってそれぞれの人生を自分で引き受けた。様々な人生があった。大学を途中で出ても高卒の身分があるが、高校を辞めれば、あるいは処分されれば、中卒で仕事を探すことになる。
 当時の問題意識、思想のラディカリズムをもって高校生を続けるのをよしとせず、自ら中退し、最下層の労働者のなかに飛び込んでいったものもいる。あるいは数年してから思いなおして大学受験しなおし、弁護士や医師になったものもいる。大学の教授になったものもいる。様々だ。
 また、大学へ行こうが労働運動に行こうが、セクトの専従活動家になった場合、最先端の兵士として内ゲバや非合法、非公然活動を闘った世代でもある。特に68年秋に関西ブントが高対を送り込んできたから、ブント系高校生のかなりの部分が赤軍派に流れた。15年におよぶ全国指名手配からの逃亡生活を送ったもの、10年近い実刑をくらったものもいた。タフな人生である。
 
 それでも、少なくとも集まった元高校生活動家は共通して、当時の活動を誰も後悔などしていなかった。それどころか、生まれ変わったらまたやりたいと口々に言ったものだ。それほど高校生運動のインパクトは強いものだったということだろう。
 ただ、僕は、勿論みな自分で自分の人生を引き受け、恨み言など一切言わないのだが、彼らを「指導」した側の、セクト指導者の責任はやはり問われるべきだと思う。高校闘争をいわばセクトの動員のための草刈場としてしか位置づけられず、この著書にもあるが、高校生運動論、あるいは学生運動論すらも、どうも無かったようだからだ。「革命のために」で、当時何でも正当化してすませていたのかもしれないが、そんな政治指導者による革命などどんなものだったか。
 実際、それよりも、高校生の層は広く、人数も多く、社会的影響力もあるのだから、政治的、社会的に勝ち取れるものも本当は大きかったはずだ。学園闘争に無理やり彼らの言う「革命的敗北主義」がもちこまれたことが、あるいは、学園闘争もなく単に活動家の「一本釣り」が行われたことが、どうだったのか、考え直すべきではないだろうか。

 各校の発言も印象深かった。長期の闘いを貫徹した仙台一高、本の帯封写真を飾った北高、東京の高校闘争のシンボルともいうべき青山高、その契機となった掛川西高、日本中の高校生に勇気を与えた初めての校長室占拠を敢行した市岡高、などなど、皆さすがだった。そして、最後に灘高を中退した前田氏による「この戦争は終わっていない・・・」の印象的なスピーチがあった。彼は自ら灘高を中退し、様々な運動を続けた。「下放」したのである。
 僕は前から書いているようにマオイズムには批判的である。また自らは彼のようにラディカリズムに徹する思想も度胸も持っていない。しかし、当時を思い出せば、こうした実際にアクションを起こした人のことは充分に理解できるし何と言っても生き方として尊敬できる。
 逆に最低なのは、自らは行動せず、安全地帯に身を置いて、口先だけラディカルなようなことを言うものたちである。僕たちはバリケード自主解除のとき、そんな人間から散々批判された。が、彼らは別に自らは何もせず、ひとのことをとやかく言うだけで淡々と大学受験など自分の道に進んだのであった。

 懐かしい顔があり、当時話だけ聴いていて、今回初めて会う顔もあった。とにかく全国からよく集まってくれたものだと思う。これも、この本の著者、小林哲夫氏の誠実な人柄と取材がもたらしたものだ。これも皆が口を揃えて語ったことだった。

 さて、蛇足だが、僕にはひとつおまけがあった。直後にフランスに行ったのだが、パリで、常宿にしているホテルの横のブティックで、なんと昔のガールフレンドに遭遇した。彼女はご主人ともう一人の女性と一緒だったので声をかけなかったし、こちらは昔とはまったく姿かたちが変わっているから(笑)、たぶん向こうは気がつかなかったと思う。すごい偶然だが、彼女もまた、ミッション系の私立女子高にバリケードを作ったから、もしかしたら、これも小林氏の会の縁ということかもしれない。

 なんとも愉快で、色々なことのある夏である。





 

 
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