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屈辱と怒りから

2011. . 08
  G20はギリシャ危機の問題に終始した。(各国の財政危機のあおりをうけて、どさくさまぎれにわが野田総理は消費税増税を財務省とEU首脳とに言わされるはめになったようだ。)

               パパンドレウ
               パパンドレウ/ロイター
     

 パパンドレウは、以前書いたが、EU首脳の救済プラン=緊縮財政要求とギリシャ国民のこれに反対する闘いの板ばさみにあって、明らかに苦しんでいた。周知のように、「国民投票」を提案し、EU他国の怒りを買い、撤回せざるを得なかった。ユーロ圏に残るために、何が何でも国内には緊縮財政を実施し、EUの支援措置を受けなければならないというわけだ。メルケル、サルコジなどは、相当脅したのだろう。
 後は、最大野党NDと連立を組んで、EUのプランに従い、緊縮財政措置を実行してゆくのみ。だが、パパンドレウのプライドはもうそれを自分をやるのを許せないのだろう。辞任は確定したようだ。
 日本のマスコミはパパンドレウを「ぶれた」とか、「坊ちゃん育ちで弱い」とか、利いた風な事を言う。先日TVでオカマがなんと「鳩山さんと似ている」とまで言った。
 僕はまったくそんな風に思わない。実際、このブログで一昨年から書いてきたように、国民の怒りはみなぎっている。現在に至ったこの「財政危機」、ギリシャの「債務」を隠したのも、作ったのも、前政権であり、腐敗した政治家たちや金融機関であり、パパンドレウにも、ましてやギリシャ国民にも何の責任も無い。それでも彼は国家の進むべき道を探ったのである。そして、国民の反撥を前にして、地位やカネに何の執着も無く、潔く辞任するのである。日本のマスコミあたりにとやかく言ってほしくない。鳩山などとは天と地ほど器がちがうのである。結局、ユ-ロに残るなら、彼の引いた路線しかなかったであろう。
 そもそも、国民投票の提案も決して非難されるべきものではなかった。ギリシャの国民の意思が、緊縮財政措置など絶対に望まず、ユーロ離脱も辞さないとすれば、それで良かったはずである。そうはさせないとするのは、EU他国の金融機関とその利害を直接代表する政治家たちだけである。「デフォルト」だって?「50%借金棒引きしてやるから」だって?そんなものははじめからギリシャ国民は返す必要の無いカネなのだ。腐敗した金融機関が、これまた腐敗したギリシャの政治家と結託して、汚職をすすめ、自分達のふところにカネを溜め込み、国民に「不当債務」を押し付けただけである。しかも彼らは前にも国民の税金をつぎ込まれて経営を再建したのである。
 
 ゴルドマン・サックスはギリシャ政府にコンサルタントを送り込んでいた。(政府は高給で税金を使って雇っていたのだ。)フィッチは結託して都合よく「格付け」を操作した。ドイツのシーメンスは融資の条件として高額な軍事費を使わせ、米露に次いで世界3位の輸出額に及ぶ潜水艦をはじめとする自国兵器をギリシャに売りつけた。こんなことで作られた「借金」など本当に返済する必要は無い。
 考えてもみよう。もし君や僕が知らないうちに、君や僕の「代理人」乃至は「代表」を名乗る人間が大きな借金をして買い物をしたとする。そのカネの「貸し手」と物の「売り手」は同一人物だ。君や僕に何の断りも無く取引を進めるのだ。そして「断りなく」ということも、君や僕にはその借金を返すカネがない事も、知った上で進めるのだ。「貸し手」は謝礼として一定のカネをその「代理人」につかませておく。で、君や僕に、突然金利まで含めた巨額の「借金を返せ」と迫ってくるのだ。すぐ返せないならずっと奴隷のように働いて返せと迫るのだ。この「借金」を君あるいは僕は返す必要があるか。「知らなかったから悪い」のか。ギリシャ国民は今こう言われているのである。

 こんな当然なことを日本のマスコミは書かない。ただただ財政危機だ、ユーロ危機だ、あげくはギリシャ人は怠け者だ、公務員天国だ、ドイツやフランスはユーロを守るために強く説得した、などと皮相的なことばかりだ。もし、デフォルトになったら、あるいはギリシャがユーロを離脱したら、困るのはギリシャ国民でもなく、ドイツ、フランスの国民でもない。腐敗し、肥大化した米・欧の金融機関だけである。
 
 ギリシャ国民は監視しなければならない。「借金」だの「債務」だのというなら、誰が、いつ、いくら、何のために「貸した」のか、政治家たちは自らの不正が暴露されるのを畏れて、肝心なことを明らかにしない。本当に「財政危機」だというなら、何故そうなったのか、責任を明らかにさせねばならない。責任者、不正を働いたものを暴き、違法であれば逮捕しなければならない。不当に国民のカネを奪ったものにはそれこそカネを返させねばならない。
 ギリシャが「他人事でない」と得意げに言う日本の政治家、官僚達、あるいは金融機関も、まさに「他人事ではない」!
財政危機だって?増税だって? 年金がもたないだって? 責任者を出せ! 我々の年金を返せ! である。


 市場原理主義、新自由主義には未来は無い。
 朝日にわずかに小此木という編集委員の署名記事があった。
「・・・G20 サミットを前に、『巨大な金融機関に格差是正や貧困・危機対策の財源を負担させるべきだ』との声が高まった。経営不安の金融機関を救うだけでなく、相応の責任を持たせることもまた統治だ。・・・」 
 先日、僕は「金融取引課税」に触れた。金融機関と政治家・官僚が結託してぼろ儲けし、また危機を国民に負担させて救うというサイクルを脱して、こうした方向が示されることを強く願うものである。

 この間の「財政危機」、世界の経済危機の原因は暴走した投機マネー、金融機関の肥大化にある。彼らのツケを「働く階級」は、我々は、もう払わない とついに宣言しはじめた。スペイン、イタリア、ギリシャの闘いは世界に波及し、ついに彼らのお膝元、ニューヨーク、ウォール街の闘いにまで至った。
 

  
                
  
                  ギリシャ
                  国会前デモ/ AFP
      
 
 ギリシャ国民は今回怒りと屈辱にまみれた。
 だが、闘いはまだまだこれからだ。これから年末まで、さらにスト、デモを含む広汎な闘いが繰り広げられるだろう。 
 
 EU他国の国民も、世界の労働者も、南欧人が怠け者で、ドイツ人が勤勉だなどという卑俗なキャンペーンに惑わされること無く、ギリシャの労働者と連帯して闘おう。世界中で「働く階級」の利害は一致している。闘う労働者の武器は団結である。








 
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