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闘いは続く 「聞け、人民の怒りを!」

2010. . 21
             上院前            
 
 前回、フランスの年金改革反対の闘いについて書いたが、もちろんさらに闘いは続いている。16日の第5波に続けて、この19日、第6波の全国的なストライキとデモが打ち抜かれた。今回も350万人の参加があり、12ヶ所に及ぶ石油精製所のストも1週間を超え、20ヶ所以上の備蓄基地のストやTGVのストとあわせて、飛行機を含む全国の交通網に深刻なインパクトを与えている。

            製油所スト、正門封鎖
 

 学生、特に高校生の闘いへの参加はさらに増え、全国の高校4,300校のうち12日の時点で350校、今週に入って900校がバリケード封鎖・授業放棄に至ったという。もちろん、高校生は独自のデモも組織、パリでは凱旋門からシャンゼリゼを行進し、ナンテールでは200名が警官隊と衝突、またリヨンでも警官隊との衝突、トゥールーズ、マルセイユ、ボルドーなど各地、各都市で15万人以上が決起し、逮捕者も100名近いという。


            パリ、高校バリ封
 
 
 これら高校生の決起を含む全国の闘いは政権側に深刻な危機意識を与えているようで、16日過ぎから政府側は一気に挑発的ともいえる強行策に出た。各地のデモは警官隊と衝突、多くの高校生や労働者が逮捕され、ジャーナリストへの暴行まで伝えられている。パリ郊外、モントルイユでは警官の放ったフラッシュボールで16歳の高校生が顔面を負傷した。重傷で手術されているそうだが眼球摘出のおそれもあるという。この事件は当然ながら大きな問題になっていて、政府は、警官が多数の高校生に包囲されたうえでの正当防衛であったと発表したが、携帯ヴィデオで撮影された映像がネットやメディアに公表され、高校をバリ封するために、ゴミ箱を運んでいた彼が狙い打ちされたことが暴露されている。フラッシュボールは直径4センチほどの大型ゴム弾で、身体を貫通する事は無いが、顔面に当たった場合の危険はよく認識されている。2年前にも失明者が出ているのだ。許せない権力の暴力である。政府・権力側も高校生の闘いに手を焼き、追い詰められていることがわかる。


            CRSと対決する高校生10.19

 サルコジは強気である。理由は2つあるようだ。ひとつは自分の「緊縮財政政策」が、本当は大資本の利益追求のためであるのに、それを隠し通し、「このままだと財政赤字がふくらんで大変だ」というキャンペーンを続けてきた効果を信じていること。確かに、フランスの労働者は恵まれているのにこの程度の「痛み」に耐えられないのは我儘だ、とする、どこかで聞いたようなキャンペーンが繰り広げられ、市民の一部には浸透しているようだ。もうひとつは、2年前から、(確かこれは数年前郊外暴動が盛んだったときに発案されたのだったと記憶しているが)、大統領が議会の承認を得ずとも、合法的に国内に軍隊を展開できるようになったからである。陸・海・空の兵士1万人を「騒乱」鎮圧のために動員する準備を整えているともいわれている
 闘いが続き、ゼネストにまで発展した場合、サルコジが交渉のテーブルにつくのか、それとも軍隊を動員してまで、市民・労働者から高校生までの闘いを圧殺し、自らの「新自由主義」、「グローバリズム」にかぶれたこの「改革」を強行し、大資本と利益を山分けしようとするのか、眼が離せない。
 
 日本でも政府、財界によって「財政赤字」の危機が叫ばれ、「国際競争力のための法人税減税」と消費税増税がセットで提案され、「痛みに耐えろ」とか、あるいは口調だけは変えて「ご負担をお願いする」とか、大資本を優遇し、官僚たちの既得権を守り、働くものに負担を押し付けようとする動きは進んでいる。そもそも「財政赤字で大変だから増税する」というのは、国債の90%以上を国内で保有している日本にあっては、「富裕層が儲かったら山分け、損をしたら税金で貧困層から補填させる」ということである。さらに「法人税減税」で大企業優遇するとは「盗人に追いゼニ」というものである。フランスもギリシャも、その意味で他人事ではないのだ。 一方で、尖閣諸島の問題などを機に、排外主義・ナショナリズムを煽りたて、働くものの怒りを外部の「敵」に向けてそらしてゆく動きもある。本当に闘うべき敵は何処にいるのか、しっかりと見極めなくてはいけないだろう。


            船員スト10.15 

 世界の働く階級は団結して闘うべきだろう。これは、旧ソ連邦や中国によって失敗が明らかになった前世紀の古いスローガンではない。現在のグローバルな「強欲」とそれを守る権力に対して闘う唯一の道である。 フランスでもギリシャでも、あるいは中国でも、本来働く階級の利害は日本と共通しているのだ。


            
        Manifestations-retraites-marseille-19-octobre.jpg


 (写真は, 上院前の抗議行動・「聞け、人民の怒り」のプラカード、ストの精油所前封鎖、高校正門バリケード封鎖、警官隊と対峙する高校生たち、船員スト、大規模デモ。ロイター、パリ・マッチより)









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