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金融工学なるものの崩壊

2008. . 04

 リーマンブラザーズが倒産した。アメリカ政府は一度は公的資金を投入する決定をしつつも、いったんは下院で否決された。内容を変えてそれでも上限7,000億ドルの不良債権買取を含む救済法案を通した。まだ、株価は下がり続けている。こんなものではどうしようもないのだろう。僕は経済学など素人だがそれでもわかる。だいたいその不良債権の価格、それこそ「時価」などを誰がどうやって決めるのか。また、高くても、安くてもいいことはないではないか。

  

 ウォール街では、公的資金導入反対のデモが起こった。当然だろう。どうしてバブリーなマネーゲームに狂奔し私腹を肥やしていた連中を税金で助けるのか。彼らが金儲けしているとき、儲けは還元されるどころか、税金は優遇措置まで受けていたのだ。困ったら税金で助けてくれではみな納得しないだろう。公的資金で助けるべきなのは「彼ら」ではなく、無理なローンを騙されて組まされ、ホームレスになったひとや、不況で失業しているひとや、学費が払えず、教育を受けられなくなった子供たちである。

  

 「サブプライムローン」という言葉を、僕は昨年話題になってからはじめて知った。だが、問題を知って、これは大変な事になると思った。どこの国でも、中産階級にとって住宅は人生の根本的な問題だ。それをおびやかされたらどうなるか。だから本来、住宅ローンだけは無理をしても、何とか返済する。(だからこそ金融業者は優良な債権として証券化して売ってきたと聞いた。)どうしても払えないとなったら売って住み替える。ところが価格が、もともと騙されていたから、下がり過ぎて、売っても二束三文だ。かくして、追い詰められ、借金を背負ってホームレスにまでなり、キャンピングカーに暮らす人々まで続出した。学齢期の若者には軍隊からドラフトの手がのびているそうだ。ひどいことになったものだ。だから、昨年から僕はさかしらげにサブプライムローンの問題を軽く解説する人にも、日本への影響の少なさについて語る人にも違和感を感じてきた。もっと大変な事になる。世界史的な、1929年以来の大恐慌になると思っていたのだ。

  

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   この秋、ついに大恐慌がやってきた。その名やマークになじんできたメリル・リンチやリーマンブラザーズがつぶれたのだから大きな事だ。(どちらにも知人が昔転職した。)アメリカの5つの大きな証券会社がなくなるまでになったわけだ。

  

 僕は金融系は縁がなかったが、外資系の会社で20年以上働いてきた。こちら側から考えてみれば今起こっていることに難しい経済学者の解説なんかいらない。つまり、会社に勤めて、マネーゲームというギャンブルをやることを考えてみればいいわけだ。会社の金でだ。しかも、「レバレッジ」を使って膨らませて、巨額の資金でギャンブルをやる。勝てば、巨額の成功報酬。固定給(サラリー)もいいほうだ。負けたら、あるいは負け続けて、会社に巨大な損失を与えたら、返済する必要はない。せいぜいクビになるだけだ。うまくいけば、他の会社でまた同じように遊べる。失業しても、はしっこければ、稼いでいるうちに個人資金を貯めて運用だけでやっていけるかもしれないのだ。つまり個人はこれでいいのだ。ところが、会社のほうは損失は積み重なっていく。個人は社長だって払ってくれるはずがない。ある日、投げ出してしまう。A社が投げ出せば、その支払いを当てにしていたB社、C社が次々に倒れる。純然たる、そして原始的なパニックである。疑心暗鬼になって金のある会社も出さなくなる。恐慌は心理的要因によるといわれる所以だ。

  

 こんな大不況に陥ったのも、もちろんマネーゲームに狂奔したからだ。そして日本にも、「貯蓄から投資へ」などといってこれを煽り、さらに、こんなアメリカにジャブジャブと金をつぎ込む事を薦め続けた人々がいる。竹中平蔵とその一党である。このアメリカのパニックを前にして今現在、彼らはちょっとおとなしくならざるを得ないようだ。しかし、この夏、竹中はBSでお笑い芸人相手に、郵貯・簡保の300兆の金をSWFに見立てて、アメリカに投資するべきだといっていた。ひどい奴だ。昔はやった言葉で言うと「人間じゃねええ・・・」といったところか。

  

 

 もう眼を覚まそうぜ。「金融工学」なんて子供だましだ。金で金をもうけた奴にはしっかり課税しようぜ。優遇するのは逆だ。

  

 日本の大銀行は、公的資金を入れて、その後金利0で優遇してもらい、不良債権処理を終えたなどと偉そうにして、今度はかつてそうやって国民から巻き上げた資金を、今度はこのアメリカの金融業界に出資しようとしている。とんでもない。「盗人猛々しい」という言葉はこういうことに対して使うのだ。

 

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